祖父の代に始まってから、家族で代々お護りしています。私自身、20年以上こちらで前住職の補佐を務めてから、平成29(2018)年にその職を引き継ぎました。
■地元に密着したお寺
みなさんをお迎えする場としてのお寺と、生活空間である自宅が隣接しているのは、ここで生まれ育った私にとっては普通のことですが、一般の方は不思議に感じるかもしれませんね。うちのお寺は本堂と居住空間が近くて、その境目が曖昧なので、門徒さんとプライベートを共有している感じもあり、単にお寺と門徒さんという関係だけではない気がします。居間でお茶を飲みながら世間話をすることもありますし、家族みたいにビールを片手に寛いでいるなんて光景も見かけます。
風景写真や提灯など飾ってあるものの多くは門徒さんが持ってきてくれたもので、特に提灯は、初代住職が亡くなった際に地元の門徒さんが参列者の誘導のために自ら作ってくれたものです。
■地域活動への貢献
地域との関わりを大切にするという点では、昔から、ボーイスカウト江東第3団の拠点としてお寺を開放してきました。団員は門徒さんの家族に限らず、地元の子供たちが幅広く参加しています。キャンプやハイキングは専門のリーダーが引率しますが、うちの本堂で子供たち向けの日曜礼拝を開いたり、浄土真宗本願寺派の行事に一緒に参加することもあります。行動を共にしながらその成長を見守るのが大きな楽しみです。
仏教婦人会の活動も活発で、会員さんの誕生会や、手芸や折り紙といった創作活動を楽しむ会など、坊守(住職の妻)を中心に開催しています。さらに総会、彼岸などの年中行事が加わると、毎月何かしらの会を開いていることになりますね。年2回の会報誌制作の編集には私も駆り出されます。その時期は忙しくなって大変ですが、みなさんがこうやって一緒にお寺を盛り上げてくださるのは有り難いことです。
■初めてご連絡いただく方もお気軽にどうぞ。
仏教について知りたい、ご興味がある、という方はぜひ常例布教にお越しください。また当寺には「田舎から東京に引っ越してきて近所で浄土真宗のお寺を探している」「法事の際に自宅までお経をあげに来てほしい」、あるいは「代々仏教ではあるけれど宗派がわからなくなってしまった」など、いろいろな相談が寄せられます。お答えできることにはお答えしていますのでお気軽にお越しください。